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ホントにわかってるの?煙にまくコトバたちに負けるな

スマホのガラス表面が割れたまま使い続けている人。
遠くから歩いてくる知り合いに気づいて挨拶する距離。
セロテープをあとではがしやすいように端を折って貼っておく人。
買い物するとき端数の小銭を出してお釣りの小銭を少なくすること。
パックジュースの最後のズルズルって音。
 
普段やったり見たりしていることだけれど、それらに特に名前はありません。
でもこれからはこう呼ぼう。
 
 
順に、
「パリジャン」
「ペキョリ」
「ハガシヤスシ」
「ぴっつり」
「ジュ・エンド」
 
デイリーポータルZのコンテンツ「名前はマダない」がそう命名しました。
 

portal.nifty.com

 
「なにそのiPhone、大胆、パリジャンだね」「さすがハガシヤスシ、あとのこと考えてる」「あ、35円あります。ぴっつりで払います」なんていう会話がこれからは飛びかい、コミュニケーションが賑やかになりそうです。
 
 
セクハラ、ストーカーというコトバが一般的に使われだしてから、エロ親父や不審者がいきなり犯罪予備群となったようにすごいぞネーミング。やったねネーミング。
 
アラフォーはおじさんおばさんを細分化し、援助交際は罪悪感を薄れさせ、草食系肉食系からはさらにロールキャベツ系なんてのも生みだしちゃった。
 
不可解な事件は「心の闇」のひと言でくるんと包み込めば誰だってコメンテーターになれる。
 
 
 
「名前はマダない」はあるある的お遊びで笑いとばせばいいのですが、こうしたオブラード系命名は、時に本質を覆い隠してわかった気にさせてしまうので要注意です。
 
 
ネーミングとはちょっと違うけど、広告業界には受け継がれている「わかったふり」系コトバがいっぱいあります。
 
 
「ターゲット」「ニーズ」「コンセプト」「インパクト」「イメージ」
 
具体的に説明できない映像は、すべてイメージで片付けましょう。
「ま、そこはイメージ的に撮ってもらって」「イメージカットなんで見えてなくてもいいんじゃないですか」「イメージとしてスッと出てフワッと引っ込んでいく感じ」
今日もどこかの打合せや現場で飛び交うイメージの嵐。知らず知らずのうちについつい自分も使ってしまう逃げのコトバ。手も足も出ません。
 
 
ターゲットてなに?敵?敬う人?
こんなに消費が細分化されてきたのに、「ターゲットは一般です」なんて説明もあったりするからビックリです。
60代と80代とではライフスタイルも過ごしてきた時代もまったく違うのに、60代以上はすべて高齢者。10代と30代は区分けるのに60代と80代はどうしてひとまとめなの。
 
 
わかった気になってしまうから広告業界は英語禁止。カタカナ禁止にしましょう。
 
 
デイリーポータルZ編集長・林雄司さん著の「世界のエリートは大事にしないが、普通の人にはそこそこ役立つビジネス書」のなかで、カッコイイビジネス用語を日本語に言い換えていました。
 
ブラッシュアップ→あとで直す
ケースバイケース→いろいろです
ウインウイン→ウハウハです
インセンティブ→おまけ
ビジネスモデル→お金のもうけかた
リスケ→先延ばし
ブランディング→名前だけは覚えて帰って下さい
ヒアリング→話は聞いた
 
 
ああ、日本語にするとなんか見えてきた。
でも、
 
共感→あるある
差別化→変わったことする
見直し→すぐやめる
 
なんて、こんなのもあった。
翻訳ってのは外国語と母国語の間だけに必要なんじゃなくって、分かったようなコトバで場を煙に巻く、けっこう身近な場にも必要です。
 


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