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思ってたんとちがう、と思わせないために。白川郷で思うこと。

常夏なのに寒い。雪国なのに雪がない。
 
目玉である自然が、「思ってたんとちがう」状態の観光地にはちと辛いものを感じてしまいます。
たまたまなんでしょうけど、先日ぐるっとまわった場所がそんな感じでした。
 
仕事だったから、求めるものは思ったまんまの「The 観光地!」であって欲しかったんですが、気まぐれな自然にはかないません。
 
 
 
例えば白川郷
 

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やはり屋根の上にはどっさりと雪があって欲しいし、ライトアップで白銀は輝いて欲しい。いつだってそうあるもんだと信じて訪れて様子がちがうと、「思ってたんとちゃう!」と思わず叫んでしまいます。
 
 
それにしても考えてみたら、白川郷は「家」です。普段は誰かが生活している「家」の集まりです。
 
雪が少なければ、住民はそんなに雪かきしなくてもいいし、生活だってし易いに決まっています。それなのに身勝手な観光客は、ツーリスト・トラップにはまったように「雪ないじゃん。積もってないじゃん」と勝手なこといい放題です。
 
 
しかも!こっちのほうがたまらんだろうな、と思えるのは、自分の家が大勢の人に朝から晩まで取り囲まれバシャバシャ写真を撮られる、その状況。
特に土日なんか完全包囲で閉じこもらざるを得ないんじゃないかな。想像するに辛い。
 
 
行ったのは土曜日で白川郷全体を見渡せる展望台も地上もカメラを持った観光客で埋まっていました。

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特に展望台は隙間なく三脚の列、列、列。
飛び交う言語から察するにその多くは中国人や他のアジア人と思われ、生活の場が世界文化遺産になってしまうことが誇らしいのか勘弁してくれよ!なのか、それは当事者でないとわかりません。
 
 
 
土曜日を含む3日間、雪が売り物の観光地を巡りましたが、どこもその売り物が品切れに近い状態でした。
国内に住んでいれば行こうと思えばいつだって行ける、のでしょうが、海外から来た場合、タイミングによっては「がっかり」もあるでしょう。
 

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な〜んだ、でもう二度度行かないとなる人も、
次は絶対雪のあるときにもう一度!となる人もいるかと思いますが、
白川郷に関しては、自分が観光客の場合、微妙に前者なのかもしれない。
 
 
雪や自然に関しては諦めがつくけど、その他の部分で、これ問題あるな、をいくつか感じたからです。
 
 
世界文化遺産だからか生活の場だからか、クルマでは近くには行けません。少し離れた駐車場にクルマを停め、マイクロのシャトルバスで村まで輸送というのが移動手段なのですが、行きは、まあ、よいでしょう。訪れる時間がまちまちだから比較的スムーズです。
 
 
 
問題は帰り。
ライトアップが終わる頃には、シャトルバス乗り場は長蛇の列。聞くところによると6台でピストン輸送のようです。それでも到底追いつかない列が数百メートル続いていました。しかも寒いなか。
 
 
 
思ってた通りの雪があったとして、ライトアップに照らされる合掌造りが幻想的であったとして、思い通りの写真が撮れたとして、もですよ、最後の最後にあの行列に並ばなければ帰れないとなると、刻まれるのは寒いなか足踏みしながら長時間待たされたという記憶のほうが大きくなってしまいます。
 
次は絶対雪のあるときにもう一度!の人も、最後の最後は、もう二度と行かない!に心は変わってしまうのでは、と心配になったりもしました。
 
楽しい思い出を持ったまま無事家に帰るまでを「旅」とするならば、ちょっと課題の残る世界文化遺産です。