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宝石を磨く手伝いをするその他大勢になる前に

「おめでとう。入学した百七十人の諸君は磨けば光る原石である。この中から、一つか二つ美しく輝く宝石の芸術家が生まれればそれでよい。他の百六十八人は宝石を磨く手伝いをせよ」
 
正確なコトバではないかもしれないけれど、かつて東京芸術大学の学長が入学式の式辞でこう語ったとか。
 
 
 
日栄の「愛知芸術文化センター」に行ってきました。
目的は「アーツチャレンジ2016」というものでしたが、卒業の季節とやらで名古屋芸術大学愛知産業大学造形学部の卒業制作展がやっていました。
 
 
さらっと見ていて上のコトバを思い出してしまいました。
 
自分はそんなに芸術に造詣が深いほうではないですが、それでも多くは「宝石を磨く手伝いのその他大勢」のような印象で、ああ、芸術の世界って厳しいね、てな感じです。
 
 
でも改めて冷静に考えて見えるとこの無情さは芸術の世界だけでなく、すべての分野に当てはまります。
昔は年功序列とかで頑張れば長く働けばなんとか上に昇進できたもんです。
ところが今は、そしてこれからはそう簡単ではなさそうです。
 
デジタル技術やITが進むにつれ、
 
仕組みやシステムを作り、動かす人
仕組みやシステムを作る手伝いをする人
作られた仕組みやシステムの中で与えられた労働をする人
 
のようにポジション分けがもっともっと顕著になってくるんでしょうね。
 
と考えると、芸術の世界は厳しいねと書いたけれど、自分の才能で勝負できる芸術の世界の方が「その他大勢」から抜け出せる可能性があるのかも、と思ったりもして。