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真剣なはずなのになぜか笑ってしまう悲しきゴリラ訓練をなんとかしたい

まだお目にかかったことないけれど、東山動物園のイケメンゴリラ・シャバーニがカッコいいとか。
 
 
でもこちらのゴリラもなかなかです。
 
20008月犬山の日本モンキーセンターで、ゴリラが檻から抜け出し来園者に怪我を追わせるという事故が起きました。以来年2回、職員らによるゴリラの捕獲訓練が行われています。
 
数年前、その捕獲訓練を紹介する新聞記事を見ました。なぜだか気になり切り取りました。
そして2015年の125日にも捕獲訓練記事が載り、これでストックが3枚となりました。
 
 
同じ出来事を紹介する記事を3枚続けて読むと、なかなかに面白いことが見えてきます。
 

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ゴリラの種類に関して、1枚目はただのゴリラとあっけないですが、2枚目はニシゴリラ、3枚目はニシローランドゴリラと詳細になってきています。
 

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その間にゴリラ研究が進んだのでしょうか。そのわりには顔は同じです。
想定体重も200キロから180キロ、150キロと、ダイエットの効果でしょうか徐々に減ってきています。
しかし200キロというとほぼ関取・逸ノ城と同じ。写真を見る限り逸ノ城にはほど遠く、想定が甘い、と言わざるを得ません。
 
 
捕獲の手順は毎年変わらず、最後は模擬麻酔銃で撃ったことにして(この、ことにしての一文がいかにも想定訓練らしさを描写した文章で、ある意味欠かせません)、ネットをかぶせて捕獲した。らしい。
 
 
最初の2枚に日付を記すのを忘れてしまったから1枚目と2枚目がいつだったかわかりません。ただ1枚目と2枚目は夏の訓練だからそこには少なくとも1年のスパンがあります。
 
 
記者の署名を見ると、2枚目には金森篤史、3枚目には田中富隆とありますが、1枚目は無記名です。
1枚目の記者は誰でしょう。2枚目の金森さんと同じでしょうか
1枚目と2枚目を記事を読み比べてみると、文章が同じ箇所がいくつか見られます。
 
「ゴリラが脱走したとの想定」の体言止めあたりから「捕獲した」あたりまでは微妙に変えていますが構成、単語の選び方がほとんど同じです。
既存を参照にしているのか既存の書き写しでいいや、なのかは分かりません。
 
 
 
事故の反省を踏まえ、毎年取り組んでいることを市民に知らせる、という意味ではとても大切で必要なイベントなのでしょう。
毎年モンキーセンターからの「今年もまたやりますんでよろしく」というプレスに従い、記者が足を運び、記事にするのでしょうが、内容はそうそう変わりません。もしかすると新人記者が練習のため担当しているのかもしれません。
 
 
こうしたルーティン的な記事は、事件やオピニオンと違って力が入らずついつい前年の記事を参考にしてマスを埋めることになるかもしれませんが、それはもったいない。
 
こういう誰が書いても変わらない記事にこそ個性をにじませることで「お、あいつなかなか面白い文章書くな」となるかもしれないからです。
 
2枚目の金森さん、(1枚目がちがう人の記事だとして)そんな気持ちで1枚目をなぞったとしたらもったいない。
 
 
 
ここでちょっと2枚目の見出しに注目してみましょう。この新聞記事をなぜだかストックしてしまった自分の気持の訳がここにあるからです。
 
【ゴリラ脱走想定、真剣です】
 
この真剣です、がポイントです。そうなんです、訓練は真剣にやらなくてはいけません。当事者は真剣なんだけど、それが第三者にうまく伝わらないというもどかしさがここにはあります。
 
 
写真を見る限り、獰猛さを表すためか手に棒らしきものを持っていますが、どうみたって顔以外は人間です。
200キロ想定といいますが、どうみたって既製品Lサイズです。
 
ニシゴリラってのがどういうゴリラなのか知りませんが、その顔はゆるキャラグランプリで参加賞あたりを狙えそうな中途半端な愛嬌さえあります。顔そのものに真剣味が欠けています。
 
クロマキーバックで恐怖の演技をするエキストラが何に怖がればいいのかわからないのと同様に、やはり訓練にも想像力というのが必要なのでしょう。
 
 
その想像力を補うための苦肉の策が【真剣です】の一文字に集約されているような気がします。
 
 
 
 
訓練てのは難しいものですね。
訓練とは違いますが、最近、中学や高校で開かれる交通安全教室ではスタントマンが実際に事故を演じたりしています。あれは実際に「痛み」を感じさせる演出で、見ている人からはリアルに悲鳴が上がったりと効果的です。
 
 
 
ゴリラ訓練は年に2回とのことで、公開はされているのでしょうか。今年の夏あたりにまた行われると思いますが、公開されているのなら是非見てみたいものです。
 
 
ゴリラ役はどのようにして決めているのでしょう。
訓練のおよそ一ヶ月ほど前に「ゴリラ会議」なるものが開かれ、今年のゴリラ役が任命されるのでしょうか。
自薦他薦?それともゴリラ一筋何年といういぶし銀のような人がいたりして?それとも新人職員の通過せざるを得ない道なのかもしれません。
 
どちらにせよ、ゴリラは職員が演じないほうがいいのではと思います。
毎年参加する職員は段取りを知っています。段取りを知った者がゴリラを演じることは無意味です。
どう行動するかどこへ行くか何をするかわからない予測不能な状況で行わなければ予定調和の儀式で終わってしまいます。
 
 
 
武井壮とか元プロレスラーとか、体操選手のようなどこへ行くかわからない身軽さを持った者か。
そういえば吉本新喜劇森田まりこという、リアルゴリラ芸を持ちネタとした芸人がいます。二足歩行から四足歩行へ、四足歩行から二足歩行へと人類の進化を演じています。彼女の起用は見ものです。
今年は吉本全面協力のもと、新たなゴリラ訓練を行ってはいかがでしょうか。
 
 
東山動物園のシャバーニに話題を持っていかれっ放しではいけません。
なんたってそこは日本モンキーセンター。モンキーのセンター、中心ですから。
 

 

東山動植物園オフィシャルゴリラ写真集 シャバーニ!

東山動植物園オフィシャルゴリラ写真集 シャバーニ!

 

 

www.japan-monkeypark.jp