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オレたちにはオレたちのドラマがある!高齢者の叫びが聞こえる「やすらぎの郷」がヤバイ

出演者の平均年齢70歳から80歳ぐらいだし、登場人物ほとんどがタバコぱかぱか吸うし、立つか座るかの動きしかしないし、なんだか笑っちゃうニックネームで呼び合うし、現実社会で離婚したふたりがハグしあうし、あああの人のこと言ってんのかなというヤバイセリフがバンバン出てくるし、この物語はいったいどこへ向かおうとしているのかぜんぜん見えてこないけれど、じわりじわり憑き物にとりつかれたように見続けている。
 
老人ホームが舞台でゴールデンタイムならぬシルバータイムドラマとかいう昼帯で絶対見ないであろうタイプのドラマなんだけど、脚本が倉本聰だから録画し始めたらハマりました。
 
 
大体においてドラマってのは、数回見ればどこへ向かうのかが見えてくるのにこのドラマはまったく行き先不明。
主人公の達成したい目標も挫折も葛藤も障害も戦いもな~んもなく、感情移入ひとつできないまま進む、ただ単なる老人ホームでの会話劇。
そんなフレームを見事に外れているのに、ああ、それなのに(役者がスゴイのか〜八千草薫カワイイ)ドキドキする。
 
 
パッと見、新しさの欠片は全然ないけれど、こんなドラマ見たことない。ターゲットを明確に絞り、ある年代の人たちに、それってあの人のあの事件こと?とか現実を思い起こさせたりする手法を交えたり、堂々とタバコを吸える環境を与えたり、老人コミュニティの悲喜を垣間見せたりと、テーマと語り口に新しいドラマの可能性のような、そんな気配も感じたりもします。
 
オレたちにはオレたちのドラマがある!という、今まで無視されていた高齢者の叫びが聞こえるようで、そう、確実にもう日本は高齢者の国であることに改めて気づかされて、ドキッとするけど、そんなドラマに惹かれている自分は、イヤだ、もうそっち側なのか?

 

やすらぎの郷(上) 第1話~第45話

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やすらぎの郷 中 第46話~第90話

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